会期:2024年10月5日[土]~2025年2月11日[火・祝]
開館時間:9時30分~17時30分(金・土曜日は21時まで) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、10月15日[火]、11月5日[火]、 12月28日[土]-2025年1月1日[水・
祝]、1月14日[火](ただし、10月14日[月・祝]、11月4日[月・休]、2025年
1月13日[月・祝]、 2月10日[月]、2月11日[火・祝]は開館)
会場:国立西洋美術館
展覧会公式サイト https://www.ntv.co.jp/monet2024/
パリ マルモッタン・モネ美術館から日本初公開の重要作含む約50点が来日!!
日本最大規模で〈睡蓮〉が集結する貴重な機会!!
印象派を代表する画家のひとりであるクロード・モネ(1840-1926)。彼は、一瞬の光をとらえる鋭敏な眼によって、自然の移ろいを画布にとどめた。
しかし後年になるにつれ、その芸術はより抽象的かつ内的なイメージへと変容してゆく。晩年は、眼の病や家族の死などの困難を経験しながら、ジヴェルニーの自邸の庭の睡蓮の池を主題にした大装飾画に取り組むこととなる。本展の中心となるのは、この試行錯誤の過程で生み出された、大画面の〈睡蓮〉の数々だ。
1890年、50歳になったモネはノルマンディー地方の小村ジヴェルニーに家を購入し、連作の手法を確立した。
1890年代後半に、モネの主要なモティーフになったのはロンドンやセーヌ河の風景で、とりわけ、この時期に描かれたセーヌ河の水辺の風景では、しばしば水面の反映がかたちづくる鏡像に主眼が置かれており、のちの〈睡蓮〉を予見させる。
1893年、モネは自邸の庭の土地を新たに買い足し、庭に睡蓮の池を造成。2年後に作品のモティーフとして取り上げた。1903年から1909年にかけて手掛けられたおよそ80点におよぶ〈睡蓮〉連作は、水平線のない水面とそのに映し出される反映像、光と大気が織りなす効果のみ焦点が当てられるようになり、晩年の最大の創造源となっていった。
19世紀末フランスでは装飾画が盛んになり、モネも1870年代から本格的に装飾画に取り組んだ。やがて1890年代には、睡蓮をテーマとする装飾画の構想が生まれる。
1909年以降、モネは白内障や妻の死により一時創作を中断するが、1914年に再びかつて抱いた装飾画の構想に取り組む。当初は睡蓮だけでなく、庭の花々も描く予定だったが、最終的に花々による装飾の考えを放棄し、壁一面を池の水面とその反映によって覆うことを選ぶ。
「大装飾画(Grande Décoration)」は、モネが睡蓮の池を描いた巨大パネルで楕円形の部屋を覆う計画。最終的にパリのオランジュリー美術館に設置されたこの壁画制作過程で、モネは70代にして多くの作品を生み出した。
1914年以降の作品は特に大きく、長辺2メートル超のものもあり、モネは広大なアトリエを建設し、印象を内面化して再構成する試みを続けた。モネは生前ほとんどの作品を手放さず、国立西洋美術館のコレクションの基礎を築いた松方幸次郎が唯一、その巨大な装飾パネルのひとつを売ることを認めた相手だった。
モネの絵画は、色彩の繊細なハーモニーが音楽にたとえられた。ジヴェルニーのアトリエを訪れた洋画家の和田英作が〈睡蓮〉を「色彩の交響曲」と評し、モネも同意した逸話がある。晩年、白内障で視力が悪化しながらも、1923年まで手術を拒み、色覚が変わる中で制作を続けた。
1918年の終わりごろからモネは、大装飾画の制作と並行して小型連作を手掛けた。モティーフには日本風の太鼓橋や枝垂れ柳、ばらのアーチのある小道などが含まれる。これらの作品は、衰えない制作衝動と色彩感覚に基づく実験精神を示している。激しい筆遣いと鮮烈な色彩は、1950年代の抽象表現主義の先駆けとして再評価されている。
モネは1914年、大装飾画の制作開始に際し、「大勢の人々が苦しみ、命を落としている中で、形や色の些細なことを考える」ことが「悲しみから逃れる唯一の方法」と述べた。この年は第一次世界大戦の始まりでもあった。戦後、モネは旧友クレマンソーに対し、戦勝記念として装飾画の一部を国家に寄贈することを申し出た。描かれた枝垂れ柳は悲しみの象徴でもあった。
彼の装飾画は、無限の水の広がりに観賞者を包み、安らぎを提供する空間を意図しており、これは従来の遠近法に挑戦するものだった。クレマンソーはこれらの作品に「さかさまの世界」を見出した。モネの作品は人々が永遠の世界に想いを馳せるよすがともなった。
本展では、パリのマルモッタン・モネ美術館より、日本初公開となる重要作を多数含むおよそ50点が来日。さらに日本各地に所蔵される作品も加え、モネ晩年の芸術の極致を紹介する。日本では過去最大規模の〈睡蓮〉が集う貴重な機会となる。
観覧料(税込)
一般2,300円 / 大学生1,400円 / 高校生1,000円
※中学生以下、心身に障害のある方及び付添者1 名は無料。入館の際に学生証または年齢の確認
できるもの、障害者手帳をご提示ください。
※国立美術館キャンパスメンバーズ加盟校の学生・教職員は本展を学生1,200 円、教職員2,100 円
でご覧いただけます。学生証または教職員証をご提示のうえ、美術館券売窓口にてお求めください。
※12月12日[木]- 27日[金]、2025 年1月2日[木]- 17日[金]は高校生無料観覧日。入館の際に
学生証をご提示ください。
※観覧当日に限り本展の観覧券で常設展もご覧いただけます。
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お問い合わせ|050-5541-8600(ハローダイヤル)
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