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ミロ展

  • ldq03330
  • 2月28日
  • 読了時間: 5分
会期:2025年3月1日[土]〜7月6日[日]
開館時間:9時30分~17時30分、金曜日は20時まで(入室は閉室の30分前まで)
       土日・祝日のみ日時指定予約が可能です。当日券も館内で販売します。ただしご来場時に販売予定
       枚数が完売している場合があります。また、混雑時にはご入場まで時間がかかる場合があります。
休室日:月曜日、5月7日[水] ※ただし、4月28日[月]、5月5日[月・祝]は開室

会場:東京都美術館 企画展示室
展覧会公式サイト https://miro2025.exhibit.jp




傑作「星座」シリーズをはじめ、初期から晩年までの名作が60年ぶりに集結!!

約100点の作品でたどる20世紀美術の巨匠”の大回顧展


 シュルレアリスムを代表する画家の一人、ジュアン・ミロ。彼が第二次世界大戦の最中に生み出したのが、「星座」シリーズと呼ばれる一連の作品である。このシリーズは、彼の創作の軌跡の中でも特に象徴的なものとされ、時代の混乱の中で生まれた芸術の力を示している。

 1936年にスペイン内戦が勃発し、ミロは故郷を離れてパリへと向かった。その後、1939年の夏にはフランス北西部ノルマンディー地方へ移り住む。スペイン内戦はその春に終結したものの、間もなく第二次世界大戦が勃発し、パリに戻ることは困難になった。その避難生活の中で生まれたのが、「星座」シリーズである。


「菊図」 大正4年(1915) 紙本墨画淡彩 個人蔵 Ⓒ2024 Hiroshi Niiyama


 戦争という現実に直面する中、ミロの制作の方向性も変化した。1938年には戦争の恐怖や暴力を表現した版画シリーズ「黒と赤」を発表していたが、1940年初頭には、より内省的な表現へと移行し、精神の安定を求めるかのように「星座」シリーズを描き始めた。星や鳥、女性といった彼にとって重要なモチーフが散りばめられたこれらの作品は、約38×46cmの紙に描かれ、全部で23点が制作された。今回の展覧会では、《明けの明星》、《女と鳥》、《カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち》の3点が公開される。

 ミロは、紙を湿らせて表面を荒らし、そこに生じたにじみから発想を広げる手法を用いた。形や色は慎重に配置され、すべての作品が完成するまで手放されることはなかった。



 彼の芸術の原点には、幼少期からの経験が深く関わっている。10代の頃には経理の仕事に就いていたが、病に倒れ、故郷カタルーニャ地方のモンロッチ村で療養生活を送った。この地で自然に囲まれながら回復し、画家として生きる決意を固める。

 その後、美術学校で学び、観察力を磨くとともに、当時の最先端の芸術に触れた。初期には、モンロッチの風景を描いた具象的な作品が中心だったが、フォーヴィスムやキュビスムの影響を受けながら独自の表現を模索していった。



 1920年に初めてパリへ渡ると、隣のアトリエに住むアンドレ・マッソンを通じて、シュルレアリスムの詩人や画家たちと交流を持つようになる。この出会いが、彼の作品を大きく変化させた。それまでの具象的な作風から離れ、より自由な抽象表現へと移行していく。代表作の一つ《オランダの室内I》は、17世紀オランダの画家ヘンドリク・マルテンスゾーン・ソルフの「リュートを弾く人」にインスピレーションを得たものだ。元の作品の要素を細かく分析し、多くのスケッチを重ねた上で、効果的な画面構成を生み出している。



ミロの死後40年を経た現在、彼の画業を再評価する動きが広がっている。これまで「シュルレアリスムの画家」としてのイメージが定着していたが、彼の表現はそれだけにとどまらず、90年の生涯の中で多くの芸術運動や思想の影響を受けてきた。近年では、欧米の主要美術館が、ミロの創作の全体像に着目し、改めてその意義を捉え直そうとしている。



 スペインでは、1939年から1975年まで続いたフランコ独裁政権のもと、ミロは反ファシズムの立場を明確にしたため、公に活動することが難しかった。

 しかし、アメリカで彼の作品が紹介されると、高い評価を受ける。戦後、芸術の中心がパリからニューヨークへ移る中で、ミロ自身もアメリカの前衛芸術の影響を受け、新たな表現を探求し続けた。



 晩年のミロは、芸術に対する独自の姿勢を貫き続けた。80歳のときには、自身の作品5点に火をつけ、穴を開けるという大胆な行為に及ぶ。これは、絵画が投機の対象となることへの反発であり、同時に作品を“壊す”ことで完成させるという、現代的な表現の一つでもあった。会場の終盤で目の当たりにする《焼かれたカンヴァス2》らの作品は、彼の生涯が既存の枠を超え、新たな芸術を生み出し続ける挑戦の連続であったことを我々に訴えかけてくる。



 本展は、70年におよぶミロの創作活動を紹介する大回顧展。初期から晩年までの各時代を彩る絵画や陶芸、彫刻により、90歳まで新しい表現へ挑戦し続けたミロの芸術を、世界中から集めて包括的に公開する。ファンならずとも見逃せない展覧会となることだろう。



観覧料(税込):一般 2,300円/ 大学生・専門学校生 1,300円/ 65歳以上 1,600円

・大学生・専門学校生は、3月1日[土]~16日[日]に限り無料。

・18歳以下、高校生以下は無料。

・身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料。

・18歳以下、高校生、大学生・専門学校生、65歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、いずれも証明できるものをご提示ください。

※土日・祝日のみ日時指定予約が可能です。当日券も館内で販売します。ただしご来場時に販売予定枚数が完売している場合があります。また、混雑時にはご入場まで時間がかかる場合があります。

※各種お手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)、18歳以下、高校生以下の方は、日時指定予約は不要です。

※3月1日[土]~16日[日]は、大学生・専門学校生の方も日時指定予約は不要です。

※詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。


 
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