会期:2024年2月14日[水]~5月27日[月]
開館時間:10時~18時 ※毎週金・土曜日は20時まで ※入場は閉館の30分前まで
休館日:毎週火曜日 ※ただし4月30日[火]は開館
会場:国立新美術館 企画展示室 2E
展覧会ホームページ https://matisse2024.jp
アンリ・マティス《花と果実》 1952-1953年 切り紙絵 410×870cm ニース市マティス美術館蔵
©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
マティスの「切り紙絵」に焦点を合わせた、日本初の展覧会
色彩を“見たまま”の制約から解放したフォーヴィスムの中心的な存在にして、パブロ・ピカソと並ぶ20世紀最大の巨匠のひとりアンリ・マティス(1869-1954)。
マティスはその60年以上におよぶ創作活動の後半生を、南フランスのニースのホテルやアパルトマンを転々とし、さまざまなモデルやオブジェを試みた。一方で、彩色した紙をハサミで切り抜き、それらを組み合わせて画面を構成する表現技法「切り紙絵」に取り組む。
アンリ・マティス《ブルー・ヌード IV》 1952年 切り紙絵 103×74cm
オルセー美術館蔵(ニース市マティス美術館寄託) ©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
本展はフランスのニース市マティス美術館の所蔵作品を中心に、切り紙絵に焦点を当てながら、絵画、彫刻、版画、テキスタイル等の作品や資料、約150点を紹介するもの。
なかでも切り紙絵の代表的作例である《ブルー・ヌードⅣ》が出品されるほか、縦4.1m×横8.7mにおよぶ大作《花と果実》は本展のためにフランスでの修復を経て日本初公開される必見の作品。
アンリ・マティス《クレオールの踊り子》 1950年 切り紙絵 205×120cm ニース市マティス美術館蔵
©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
ほかにもマティスが作品として初めて切り紙絵作品に取り組んだ1947年に刊行の書物『ジャズ』や、《クレオールの踊り子》といった切り紙絵の代表作がずらりと並ぶ。マティスは、色彩表現とデッサンを同時に行うことができる切り紙絵を用いて、自らの想像の赴くまま、軽快に、自由に、色と形を表現していったのだ。
アンリ・マティス《パペーテ - タヒチ》 1935年 油彩/カンヴァス 225×172cm ニース市マティス美術館蔵
©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
実はマティスはすでに1920年代から、衣装デザインや壁画、テキスタイルの仕事において、しばしば準備習作のために切り紙絵の技法を用いていた。会場では、1930年、アメリカのバーンズ財団から依頼を受けた壁画装飾のための習作に加えて、タペストリー制作の習作として描かれた《パペーテ─タヒチ》や《森の中のニンフ(木々の緑)》なども紹介する。
ヴァンスのロザリオ礼拝堂(内観) ©Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
本展ではさらに、マティスが最晩年の1948〜51年にその建設に取り組んだ、芸術家人生の集大成ともいえる南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂にも着目。この礼拝堂の室内装飾から、典礼用の調度品、祭服に至るまで、デザインのほとんどに携わったマティスの至高の芸術を紹介する。
制作中のマティス 1952年頃 ©photo Archives Matisse / D. R. Photo: Lydia Delectorskaya
「私は40年間仕事をし、勉強を重ね経験を積んできました。今、私が描いているのは心から出てきたものです。私の絵は全てこうして作られます。私は絵を感じるのです」とはマティスの言葉。その言葉通りの作品たちの自由なフォルムの幸福感に、きっと心が満たされる展覧会。ぜひ足を運んでみよう。
観覧料
一般2,200円 / 大学生1,400円 / 高校生1,000円 / 中学生以下は入場無料
※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料
※2024年4月3日[水]~8日[月]は高校生無料観覧日(要学生証提示)
※キャンパスメンバーズ、ぐるっとパス所持者、割引対象者の方は、割引対象物(学生証、職員証、割引引換券等)をお持ちのうえご来場いただき、国立新美術館チケット売場で該当のチケットをご購入ください。
※チケットは、国立新美術館チケット売場(会期中の開館日に当日券のみ販売)、ART PASS、美術展ナビチケットアプリ、各種プレイガイドにて販売
お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
Comments