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花器のある風景

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  • 1月30日
  • 読了時間: 5分

会期:2025年1月25日[土]〜3月16日[日]

前期:1月25日[土]〜2月16日[日]

後期:2月18日[火]〜3月16日[日]

開館時間:11時~18時 ※金曜日は19時まで開館 ※入館は閉館の30分前まで

休館日:月曜日 ※2月25日[火] ※2/24[月・祝休]は開館


会場:泉屋博古館東京(東京・六本木一丁目駅)


【同時開催】受贈記念「大郷理明コレクションの花器」(大郷理明コレクションのみ2月17日に一部展示替えあり)



「花器」という新たな視点からその名品を鑑賞することで、

花と人、そして器との深いつながりを感じられる展覧会


 本展は、花をいける器である「花器」に着目。泉屋博古館の住友コレクションのなかから、花器を描いた絵画作品や、茶の湯で珍重された花器の変遷をたどる。

 また近年、泉屋博古館が華道家・大郷理明(おおごう・りめい)氏より寄贈を受けた、近代の伝統的な鋳金工芸をたどるうえで重要な花器コレクションを同時展示する。


原在中・在明《春花図》 江戸時代・19世紀 泉屋博古館
原在中・在明《春花図》 江戸時代・19世紀 泉屋博古館

 会場は全四章構成。第一章「描かれた花器」では、住友コレクションのなかから花器の描かれた絵画を紹介し、近世以降に見られた花器への関心やその表現のようすを紹介する。

 花をいけるとは、人が何か明確な意図を持って自然の花を切り、まったく別の環境に移し替えること。この習慣は、日本に仏教が伝わった頃から始まり、仏像や仏堂などを荘厳する(飾る)ために花器が使われていた。平安時代の仏画などには、すでに花器にいけられた花が登場していることから、すでに人々に親しまれていたことがわかる。


村田香谷《花卉・文房花果図巻》(部分) 明治35年(1902) 泉屋博古館東京
村田香谷《花卉・文房花果図巻》(部分) 明治35年(1902) 泉屋博古館東京

 特に中国の宋時代には古銅器が見直され、それを模した陶磁器がつくられるようになる。花をいける行為が次第に自己表現の手段へと発展。花に取り合わせる花器にも関心が払われるようになった。

 その花器の一部が日本へも伝わり、室町時代以降、茶人や文人たちの間で“唐物”として珍重されるようになっていく。


《古銅象耳花入 銘キネナリ》 元時代・14世紀 泉屋博古館東京
《古銅象耳花入 銘キネナリ》 元時代・14世紀 泉屋博古館東京

 第二章は、「茶の湯の花器」。

 住友コレクションの茶道具の多くは、十五代当主・住友友純(号・春翠)によって収集された。明治から大正時代にかけて政財界では、同好の士と茶の湯の世界を楽しむ人々が増え、春翠もそのひとりだった。


《青磁筍花入》  南宋~元時代 13-14世紀 泉屋博古館東京
《青磁筍花入》  南宋~元時代 13-14世紀 泉屋博古館東京

 春翠は、住友グループを近代化に導いた人物としても知られるが、茶事や書画、能楽などにも親しむ数寄者であり、特に江戸時代の茶人・小堀遠州ゆかりの茶道具を好んで収集した。そのコレクションには、唐物、和物問わず、清淡で典雅な趣が感じられる。


《砂張舟形釣花入 銘松本船》 15-16世紀 泉屋博古館東京
《砂張舟形釣花入 銘松本船》 15-16世紀 泉屋博古館東京

 第三章は、受贈記念「大郷理明コレクションの花器」。

 古流いけばな「心の花」を主宰する大郷理明氏より寄贈された花器コレクションは、銅器、陶磁器、漆器の94点。その中でも銅花器69点は中核となっている。

 江戸時代以来の伝統的な総合芸術である華道で用いられてきたこれらの花器は、古代中国の鋳造技術(特に最高度の蝋型鋳造技法)と日本独自の表面着色技術を融合し、日本独自の美意識を反映した表面色調を創り出している。床の間という限定された空間における使用を前提とした造形や色調からは、日本独自の美意識を繊細に読み取ることができる。


横河九左衛門《紫銅牛形薄端 》 19世紀 大郷理明コレクション 泉屋博古館
横河九左衛門《紫銅牛形薄端 》 19世紀 大郷理明コレクション 泉屋博古館

大島如雲《松竹梅図寸筒》 19-20世紀 大郷理明コレクション 泉屋博古館
大島如雲《松竹梅図寸筒》 19-20世紀 大郷理明コレクション 泉屋博古館

 第四章「花入から花瓶へ 一近代の花器一」では、江戸時代の発展を経て日本独自の美を確立していった近代の花器を展示している。

 明治期、欧米への技術力を示すため、万国博覧会を中心に美術工芸品が盛んに制作され、特にやきものは世界各国で高い評価を受けた。

 国内でも、近代日本初の迎賓施設である延遼館では、京焼の名工・幹山伝七の花器や洋食器も飾られた。その精密さと細やかさから日本人の技術力と美意識の高さがうかがえる。

 また、欧米から花瓶という新たな形が伝わり、日本の花器もより様々な形のものが誕生。特に、生花や盆栽で使われる薄端や水盤は、伝統と洋風を融合した華やかなデザインへと昇華された。

 本章では、花器が描かれた洋画とともに、その変化を紹介する。


《色絵花鳥文花瓶》 明治時代・19世紀 泉屋博古館東京
《色絵花鳥文花瓶》 明治時代・19世紀 泉屋博古館東京

 私たちは花を愛でるとき、つい花そのものに目を奪われがちだ。しかし、本展では、花器という新たな視点から、これまでとは違った花の美しさを発見できるかもしれない。古今東西の花器の数々を鑑賞することで、花と人、そして器との深いつながりを感じることができることだろう。



入館料

一般1,200円(1,000円)、学生600円(500円)、18歳以下無料

※20名様以上の団体は(   )内の割引料金

※入館券はオンラインチケットを除き、館受付での販売となります。

※学生・18歳以下の方は証明書をご呈示ください

※20名以上は団体割引料金(一般1,000円、学生500円)

※障がい者手帳等ご呈示の方は無料

※ぐるっとパス2024、泉屋博古館東京年間パスポートも利用可


 
招待券プレゼント
特別展「企画展 花器のある風景」の招待券を、5組10名様にプレゼントいたします。 読者アンケート「2024年の展覧会BEST3」を添えて、Web美庵編集部(LDQ03330@nifty.com)宛、メールにてご応募ください。なお、当選は発送をもって代えさせていただきます。
 

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