前田育徳会創立百周年記念特別展「百万石!加賀前田家」
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- 4月5日
- 読了時間: 6分
会期:2026年4月14日[火]~6月7日[日]
開館時間:9時30分~17時00分 (入館は閉館の30分前まで)
毎週金・土曜日および5月3日[日]~5日[火]は20時00分まで開館
休館日:月曜日(ただし、4月27日、5月4日は開館)
会場:東京国立博物館 平成館
展覧会公式X/Instagram @kagamaedake2026
百万石の美、時を超えて輝く。加賀藩主・前田家が育んだ美術工芸品を通して、
北陸に栄えた加賀文化の本質とその歴史をひも解く!!
加賀前田家は、初代・前田利家以来、金沢を拠点に加賀・越中・能登の三国を治める百万石の大名家として明治維新まで繁栄した。近代以降は東京に移り、文化財の保存に努め、16代・利為(としなり)が1926年に前田育徳会を設立した。
2026年の創立100周年を記念し、歴代当主の業績や伝来品を紹介する展覧会が開催される。東京での大規模展示は半世紀以上ぶりであり、加賀文化の美と価値を再発見する貴重な機会となる。

重要文化財 金小札白糸素懸威胴丸具足 前田利家所用
安土桃山時代・16世紀 前田育徳会蔵 通期展示
加賀前田家は江戸時代を通じて最大級の大名家として14代にわたり家名を継ぎ、徳川家との関係を重視しながら領国を治めた。第1章「加賀前田家歴代」では、初代・前田利家ゆかりの品や歴代当主の甲冑・陣羽織を通して、その歴史と血筋を紹介する。
この章の見どころは、「重要文化財 金小札白糸素懸威胴丸具足」。利家が着用したと伝わる豪華な金箔装飾の甲冑で、特徴的な熨斗烏帽子(のしえぼし)形の高い兜が目を引く。佐々成政(さっさなりまさ)との合戦で戦功を挙げた奥村永福(ながとみ)への褒美として与えられ、後に前田家へ戻り、加賀前田家の重宝となった。

重要文化財 荏柄天神縁起 巻上(部分)
鎌倉時代・元応元年(1319) 前田育徳会蔵 前期展示:4/14(火)〜5/10(日)展示
第2章は「百万石の文化大名」。江戸時代の平和の中で、加賀前田家は豊かな財力を背景に文化大名として発展し、3代利常は書画や舶来品の蒐集や工房整備を進めた。
「重要文化財 荏柄天神縁起 巻上(部分)」は、菅原道真の生涯と北野社(現在の北野天満宮)が総見される由来を描いた絵巻で、鎌倉の荏柄天神社から天神信仰の篤い加賀前田家に伝来した。5代・綱紀は道真関連の書画を多く集め、その蒐集の情熱は頂点を迎えた。
「重要文化財 アエネアス物語図毛綴壁掛 ニカシウス・アエルツ作」は、ブリュッセル製のタペストリーで、トロイの戦士アエネアスと女王ディドの場面を描く。17世紀初めに日本へ渡り前田家に伝来し、当時の状態をよく保つ世界的にも貴重な作品である。

重要文化財 アエネアス物語図毛綴壁掛 ニカシウス・アエルツ作
ベルギー・16~17世紀 前田育徳会蔵 通期展示
第3章「加賀前田家の武と茶の湯」では、刀剣や茶道具に象徴され、“名物”を含む旧蔵の名品を集めてその全体像を紹介する展示空間を堪能する。
「国宝 太刀 銘 光世作(名物 大典太)」は、加賀前田家の刀剣の中で最も名高く、「天下五剣」の一つ。筑後国三池の名工・光世作で、豊臣秀吉から前田利家に譲られたとされる由緒が刀剣鑑定の権威・本阿弥家がまとめた 『享保名物帳』 に記された作品であり、現存作の少ない光世の最高傑作とされる。
「重要文化財 大名物 唐物茄子茶入 銘 富士」は、足利将軍家から信長・秀吉を経て前田利家に伝わった名物茶道具で、加賀前田家で特別視され、藩邸での将軍御成にも用いられた。四季の花を彫る見事な「内赤盆」に載せられた姿は“天下の名物”と呼ぶにふさわしい風格を持つ。

国宝 太刀 銘 光世作(名物 大典太)
平安時代・12世紀 前田育徳会蔵 通期展示

重要文化財 大名物 唐物茄子茶入 銘 富士
南宋時代・13世紀 前田育徳会蔵 通期展示
第4章は「天下の書府」。3代・利常の文化事業は5代・綱紀に受け継がれ、綱紀は膨大な典籍を蒐集して「天下の書府」と称される蔵書を築いた。また、工芸標本「百工比照」や「加賀宝生(ほうしょう)」の能面や能装束などを通じて、加賀前田家の知と美の世界が形成された。
「国宝 宝積経要品(部分) 足利尊氏・直義・夢窓疎石合筆」は、足利尊氏・直義・夢窓疎石が『大宝積経(だいほうしゃくきょう)』の要所を書写して金剛三昧院(さんまいいん)に納めたもので、裏面には当代の政治家や歌人による和歌短冊120枚を継ぎ合わせた折本が用いられている。後に綱紀が多額の寄付により入手した。
「重要文化財 百工比照 第三号箱第六架 釘隠引手等金具 第二重」は、綱紀が蒐集した工芸の実物資料・技術見本集『百工比照』の一部で、第三号箱には三代・利常時代の引手金具などが収められている。優美な意匠と高度な金工技術を示し、当時の工芸水準や室内装飾を伝える、加賀前田家を代表する文化事業である。

国宝 宝積経要品(部分) 足利尊氏・直義・夢窓疎石合筆
南北朝時代・康永3年(1344) 前田育徳会蔵 後期展示:5/12(火)-6/7(日)展示

重要文化財 百工比照 第三号箱第六架 釘隠引手等金具 第二重
江戸時代・17~18世紀 前田育徳会蔵 通期展示
最後の第5章は、「侯爵前田家のコレクション」。近代以降、加賀前田家は東京へ移り侯爵家となり、16代利為は綱紀にならって美術工芸品の蒐集や伝来品の整理を進めた。さらに1926年に育徳財団を設立し家宝の保存を図り、本章ではその収集品や旧前田家本邸洋館に飾られていた品々を紹介している。
フランソワ・ポンポン作の「シロクマ」は、利為が欧州滞在中にその作品に魅了され、1930年にアトリエを訪れ直接注文したもの。帰国後は旧前田家本邸洋館の大客室に飾られた。
「オートグラフ バッハ楽譜 ヨハン=セバスティアン・バッハ著」は、バッハの自筆による「ルカ受難曲」(BMW246)第40曲・コラール「深き淵より」の楽譜で、1743〜46年に編曲したもの。利為が1929年にベルリンで購入した。

シロクマ フランソワ・ポンポン作
フランス・1930年 前田育徳会蔵 通期展示

オートグラフ バッハ楽譜 ヨハン=セバスティアン・バッハ著
1743~1746年 前田育徳会蔵 5/12(火)-5/24(日)展示
百万石の誇り、その美学は今も息づく。
代々の加賀藩主が育んだ至高の美術工芸品。前田家の至宝を通して、北陸の地に花開いた加賀文化の真髄とその歩みを展望する。
本展は事前予約不要です。
【観覧料】
一般 2,300円(前売 2,100円)
大学生 1,300円(前売 1,100円)
高校生 900円(前売 700円)
※中学生以下、障がい者とその介護者一名は無料です。入館の際に生徒手帳、障がい者手帳などをご提示ください。
※東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を1,100円(200円割引)でお求めいただけます。正門チケット売場(窓口)にて、キャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証をご提示ください。
※混雑時は入場をお待ちいただく可能性がございます。
※本券チケットで、会期中観覧当日に限り、東博コレクション展(平常展)もご覧いただけます。
お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)




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