会期:2024年7月6日[土]~ 9月1日[日]
前期:7月6日[土]~ 8月4日[日]
後期:8月6日[火]~ 9月1日[日]
開館時間:火~金 / 10:00~20:00
月土日祝 / 10:00~18:00
*入館は閉館30分前まで
休館日:2024年8月5日[月]
会場:あべのハルカス美術館
美術館公式サイト:https://www.aham.jp/
過去最大級の質と量を誇る日欧の至宝が大阪に集結!!
“極上の摺(すり)”で味わう、名所絵の名手・歌川広重の全容!!
あべのハルカス美術館の開館10周年を記念し、近年では最大規模と質を誇る広重展が開催される。
広重は、浮世絵版画に風景画と花鳥画のジャンルを確立した浮世絵師。世界的にも高い評価と知名度、人気を誇る国民的な絵師だが、北斎に比してはシリーズを網羅して作品を集めるのが難しく、その全容をたどれる展覧会はあまりない。
だがここに、初期から晩年までの画業を総覧し、広重作品のすばらしさを再確認できるとともに、あまり知られていない魅力的な作品を紹介し、広重のトータルなイメージを再構築する、空前の広重展が実現した。
[後期展示]「東海道五拾三次之内(保永堂版) 箱根」 横大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵
©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)
見どころはまず、風景画を中心に、初期から晩年までの広重の画業を、摺り・保存状態ともに極上の作品で総覧できること。
また、誰もが一度は見たことのある『東海道五拾三次(保永堂版)』や、大胆な構図の『名所江戸百景』、そして『木曾海道六拾九次』の“三大揃物”が一堂に会すること。
さらに、代表的揃物、『本朝名所』、『東都名所(一幽斎がき)』、『近江八景』、『京都名所』、『浪花名所図会』、『江戸近郊八景』、『東都八景(扇面)』らの全作品を前期、または後期にそれぞれ堪能できること。
[前期展示]「東海道五拾三次之内(保永堂版) 蒲原」 横大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵
©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)
会場は8章構成。第1章「雌伏の時代 文政期(1818~30)」では、広重が名を広く知られる前の美人画、役者絵、武者絵や時事主題の作品を見る。狂歌師の依頼で制作された摺物(すりもの)にも注目。
第2章「名所絵開眼 天保(1830~44)前期の名所絵」では、広重が独自のスタイルを確立した初期の風景画から、大ヒット作となった保永堂版「東海道五拾三次」、名所絵の広重の名を確固たるものにした江戸の風景画シリーズ、さらに上方三部作(『京都名所』『近江八景』『浪花名所図絵』、ともに後期展示)全点揃いは必見。
[後期展示]「東海道五拾三次之内(保永堂版) 庄野」 横大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵
©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)
第3章「名所絵の円熟 天保(1830~44)中後期の名所絵」では、保永堂版『東海道五拾三次』の後の重要なシリーズであり、広重の名所絵の完成形ともいえる『木曾海道六拾九次』をはじめ、『本朝名所』(15枚揃・全図を前期展示)、『江戸近郊八景』(8枚揃・全図を後期展示)など、広重の魅力が遺憾なく発揮された風景画の数々を展示。
第4章「竪型名所絵の時代 弘化から没年(1844~58)の名所絵」。風景画を多作していた広重は、自己模倣に陥ったかのように新鮮味が失われていくが、『六十余州名所図会』のシリーズで、新たに縦長の構図に工夫を試み、その努力の成果として、最晩年の代表作『名所江戸百景』に結実するまでの流れをたどる。
[後期展示]「名所江戸百景 大はしあたけの夕立(舟二艘)」 大判錦絵 個人蔵
第5章「広重の花鳥画」では、広重が風景とともに生涯描き続けた花鳥画で魅せる。大短冊、中短冊、初摺が出品される『魚づくし』など、広重花鳥画の代表的な作品を展示。
第6章「美人画と戯画」では、名所絵師として売り出して後、広重が再び美人画に筆を取り始めた天保末頃からの大判三枚続の美人画作品や、滑稽本『東海道中膝栗毛』を題材にした『道中膝栗毛』『膝栗毛道中雀』など、戯画風の作品が並ぶ。
[前期展示]「名所江戸百景 深川洲崎十万坪」 大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵
©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)
第7章「多彩な活動」では、文学作品と融合した名品『和漢朗詠集』をはじめ、浄瑠璃(芝居)をモチーフにした作品、張交絵、絵半切、絵封筒、絵双六、千社札、絵入版本など、広重の多様な作品群を紹介。
そして最後の第8章「肉筆画の世界」では、広重が甲府に招かれて制作した道祖神祭りの大型の幕絵を、前期・後期に1点ずつ展示。この世に2点のみが現存する貴重品だ。ほかにも、出羽天童藩織田家の依頼を受けて制作した、俗に“天童広重”と呼ばれる掛軸作品や、版画の版下絵などの肉筆作品が展示される。
本展で出品に協力しているジョルジュ・レスコヴィッチ氏の広重コレクションは、個人では世界最大級で、初摺りで保存状態も良いものが揃っている。日欧の至宝を集結して総数約330点にのぼる、ここでしか見られない究極のセレクションは、まさに見逃せない機会となることだろう。
観覧料金:一般1,900円(1,700円) 大高生1,500円(1,300円) 中小生500円(300円)
※( )内は前売および団体料金。団体は15名様以上。
※前売券は7月5日(金)までプレイガイドなどで販売。お得な前売セット券もあります。
※障がい者手帳をお持ちの方は、美術館チケットカウンターで購入されたご本人と付き添いの方1名まで当日料金の半額。
【チケット販売所】
あべのハルカス美術館ミュージアムショップ(美術館開館日のみ)、あべのハルカス美術館HP(オンラインチケット)、近鉄駅営業所、ローソンチケット(Lコード:56771)、チケットぴあ(Pコード:686-896)、イープラス、セブンチケット(セブンコード105-021)、CNプレイガイド、楽天チケットなど。
※チケット購入の際にプレイガイドによって各種手数料が発生する場合がございます。
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