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大吉原展

更新日:2月23日

会期:2024年3月26日[火]~5月19日[日]
   前期:3月26日[火]~4月21日[日]、後期:4月23日[火]~5月19日[日]
開館時間:10時~17時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日、5月7日[火]
    ※ただし4月29日[月・祝]、5月6日[月・振休]は開館

会場:東京藝術大学大学美術館
展覧会公式サイト https://daiyoshiwara2024.jp/

喜多川歌麿《吉原の花》 大吉原展 Web美庵

喜多川歌麿《吉原の花》 寛政5年(1793)頃 ワズワース・アテネウム美術館

Wadsworth Atheneum Museum of Art, Hartford. The Ella Gallup Sumner and Mary Catlin Sumner Collection Fund


喜多川歌麿《吉原の花》 大吉原展 Web美庵

喜多川歌麿《吉原の花》(部分) 寛政5年(1793)頃 ワズワース・アテネウム美術館

Wadsworth Atheneum Museum of Art, Hartford. The Ella Gallup Sumner and Mary Catlin Sumner Collection Fund



悪所である一方、高い文化が花開いた“別世界”吉原を見つめ直す


 歌舞伎小屋とならぶ“江戸の二大悪所”のひとつ、遊廓。中でも幕府公認の「吉原(よしわら)」は、豪華さと独自の秩序を持つ“別世界”として、約250年間続いてきた。そこに借金に縛られた女たちの悲劇や苦しみがあったことは忘れてはならないが、一方で、他の遊廓とは一線を画す格式と伝統があった。

 武士であっても刀を預けるしきたりを持ち、洗練された教養や鍛え抜かれた芸事で客をもてなし、3月にだけ桜を植えるなど贅沢に非日常が演出され仕掛けられた虚構の世界は、多くの江戸庶民に親しまれ、流行の先取りとなる高い文化が花開いたこともまた事実。

 そうした吉原への期待と驚きは多くの浮世絵師たちによって描かれ、蔦屋重三郎らの出版人、文化人たちが吉原を舞台に活躍した。


喜多川歌麿《納涼美人図》 大吉原展 Web美庵

喜多川歌麿《納涼美人図》 寛政6-7年(1794-95)頃 千葉市美術館 展示期間:4月23日[火]~5月19日[日]


 展示は3部構成。第1部では、厳選した浮世絵を用いて吉原の文化、しきたり、生活などを映像も交えて解説する。

 第2部では、菱川師宣(ひしかわ もろのぶ)、英一蝶(はなぶさ いっちょう)、喜多川歌麿(きたがわ うたまろ)、鳥文斎栄之(ちょうぶんさい えいし)、酒井抱一(さかい ほういつ)らが描いた風俗画や美人画から、江戸時代における吉原の変遷をたどる。大英博物館が所有する浮世絵の名品の数々は、大きな魅力。

 第3部では、吉原の町並みを再現した華やかな空間演出の中で、浮世絵や工芸品をテーマごとに展示し、季節行事、客の作法や遊女のファッション、芸者の芸能活動などを紹介する。


歌川国貞《美人合 俄》 大吉原展 Web美庵

歌川国貞《美人合 俄》 文政(1818-30)末期 山口県立萩美術館・浦上記念館

展示期間:3月26日[火]~4月21日[日]


 本展のために、米国のワズワース・アテネウム美術館が所蔵する喜多川歌麿の大作《吉原の花》が里帰り。引手茶屋の1階と2階の様子を、圧倒的な描写力で大画面に描きだした作品だ。歌麿の肉筆画のなかでも最大級の作品である同作は、《深川の雪》、《品川の月》とあわせて、歌麿の三部作として知られている。


高橋由一《花魁》 大吉原展 Web美庵

高橋由一《花魁》[重要文化財] 明治5年(1872) 東京藝術大学


 また、本展の着想となったという高橋由一(たかはし ゆいち)の《花魁》(重要文化財)は、修復後、初の展示となる。さらに、日本を代表する人形作家・辻村寿三郎(つじむら じゅさぶろう)の江戸風俗人形が並ぶ、吉原の妓楼「三浦屋」の立体模型も特別に展示される。それぞれの人形は体高20cmに満たないものの、1体ごとに精巧に作られており、花や鳥などを刺繍で施した衣装を身に着けている。


辻村寿三郎 大吉原展 Web美庵

人形・辻村寿三郎、建物・三浦宏、小物細工・服部一郎《江戸風俗人形》

昭和56年(1981) 台東区立下町風俗資料館 撮影:石﨑幸治、写真提供:三浦佳子


酒井抱一《大文字屋市兵衛像》 大吉原展 Web美庵

酒井抱一《大文字屋市兵衛像》 江戸時代(18~19世紀) 板橋区立美術館


 本展のメインビジュアルは福田美蘭の描きおろし《大吉原展》。会場では完成版が展示される。見どころのひとつとなるだろう。

 「近代が切り捨てていったものを、そのままに捉え直してみたいという気持ちから」本展は企画された。遊廓は現在の社会通念からは許されざる制度であり、すでに完全に過去のものとなっている。それゆえに失われた廓内でのしきたりや年中行事などを、優れた国内外の名品の数々を通じて再検証する。


福田美蘭《大吉原展》 大吉原展 Web美庵

福田美蘭《大吉原展》 2024年 作家蔵



観覧料


一般 2,000円(1,800円)、高校・大学生 1,200円(1,000円)、中学生以下 無料


※障がい者手帳の所持者および付添者1名は無料(入館時に障がい者手帳などを提示)

※前売券は2月1日(木)から3月25日(月)まで販売

※チケットは、公式チケット(ARTPASS)、イープラス、 チケットぴあ、ローソンチケット、セブンチケット、Boo-Woo チケットほかにて販売

※詳細は公式サイトをご覧ください。


お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)


 
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