開創 700 年記念 特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」
会期:2026年10月14日[水]~12月6日[日]
【前期展示】10/14[水]~11/8[日] 【後期展示】11/10[火]~12/6[日]
※会期中、一部作品の展示替えを行います。
開館時間:9時30分~午後5時 (入館は閉館の30分前まで)
※毎週金・土曜日、11月1日・2日・22日は午後8時まで
休館日:月曜日(ただし、11月2日・23日・30日は開館)、11月24日
※11月30日は大徳寺展のみ開館(東博コレクション展は休館日のため観覧不可)
会場:東京国立博物館 平成館
展覧会公式サイト:https://daitokuji2026.exhn.jp
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル) ※午前9時~午後8時
開創700年を記念し、禅の至宝を一堂に!!
名僧・天皇・戦国武将・茶人ゆかりの寺宝が上野に集結!!
大徳寺は、正中2(1326)年に宗峰妙超(大燈国師)によって開かれ、歴代の名僧や天皇、戦国武将、茶人らの信仰を集めて発展した、京都・紫野を代表する禅寺。後醍醐天皇から「本朝無双の禅苑」と讃えられ、一休宗純や沢庵宗彭らの名僧、織田信長や豊臣秀吉、千利休らとも深い縁を持つ。多くの塔頭が建立され、障壁画や庭園など豊かな寺院文化が育まれた。
本展は、2026年の開創700年を記念し、大徳寺山内の寺宝を一堂に集め、その歴史と文化を紹介するもの。

国宝「大井戸茶碗 喜左衛門井戸」 韓国慶尚南道 朝鮮時代・16世紀 京都・孤篷庵蔵 通期展示
まず注目したいのは、国宝「大井戸茶碗 喜左衛門井戸」。茶人として名高い松江藩主・松平不味が所有していたことでも知られる、朝鮮時代・16世紀に制作された日本屈指の高麗茶碗(大井戸茶碗)の最高峰。庶民の雑器として焼かれたものだが、豪放な造形が戦国期の茶人の間で珍重された。
国宝「観音猿鶴図」は、南宋時代の画僧・牧谿による三幅対の水墨画大作で、中央に白衣観音、左右に猿と鶴を描く。足利義満の所蔵品として東山御物となった後、鎌倉を経て大徳寺に寄進された。特に「牧谿猿」と呼ばれる独特な猿の表現は日本の絵師に大きな影響を与え、本作は牧谿の水墨表現と、中国絵画が日本文化に受容された歴史を示す重要な作品である。

国宝「観音猿鶴図」 牧谿筆 中国 南宋時代・13世紀 大徳寺蔵 前期展示 10/14(水)~11/8(日)
第一章は「大徳寺の開創」。宗峰妙超(大燈国師)は、南浦紹明に禅を学び、京都東山で20年間修行した高僧。花園天皇・後醍醐天皇の帰依を受け、紫野に大徳寺を開創した。大徳寺は南北朝双方の支援を受けて発展し、「本朝無双の禅苑」と称されるまでとなる。
元弘2年(1332年)に隠岐へ流された後醍醐天皇は、翌年に脱出して入洛し、鎌倉幕府の滅亡後に建武の新政を開始した。国宝「後醍醐天皇宸翰置文」は、官職の任命や恩賞の授与などが行われたこの時期に作成されたもの。

国宝「後醍醐天皇宸翰置文」 南北朝時代・元弘3年(1333) 大徳寺蔵 後期展示 11/10(火)~12/6(日)
国宝「宗峰妙超像」は、険しく鋭い眼差しに、強い意志が表れた肖像画(頂相)。

国宝「宗峰妙超像」 自賛 南北朝時代・建武元年(1334) 大徳寺蔵 前期展示 10/14(水)~11/8(日)
第二章は「大燈禅の継承」。宗峰妙超の弟子たちは大燈禅を受け継ぎ、大徳寺は宗峰の法流を守る「一流相承刹」として発展した。室町幕府の五山十刹から離れた後は「林下」として独自の道を歩み、徹翁義亨から続く法脈を築く。15世紀には養叟宗頤や一休宗純が活躍し、堺にも支援者を広げて隆盛した。
一休宗純は、臨済宗・大徳寺派の高僧。その一休が一気呵成に1行の条幅へと書き上げた「諸悪莫作、衆善奉行」は、「七佛通戒偈」と呼ぶ四句の内の前半2句分にあたるもの。一休の墨跡中、最も知られる題材。一休は詩書画一致の文人的素養を大切にし、詩文ほか墨梅図など略筆の水墨画も手がけた。

重要文化財「七仏通戒偈」 一休宗純筆 室町時代・15世紀 京都・真珠庵蔵 前期展示10/14(水)~11/8(日)
重要文化財「一休宗純像」は、肖像画(頂相)の名品。独特の鋭い眼差しや人間臭い実像を伝える。一休の弟子の宗辨(そうべん)という禅僧からの願い出(請)によって制作され、一休が言葉を書き添えたという経緯を表している。

重要文化財「一休宗純像」 自賛、宗辨禅人請 室町時代・15世紀 京都・酬恩庵蔵
前期展示 10/14(水)~11/8(日)
第三章は「戦国武将と塔頭」。15~16世紀にかけて、大徳寺では真珠庵など主要な塔頭が次々と創建され、四派が形成された。その発展の背景には、堺衆や三好長慶、織田信長、豊臣秀吉ら有力な武将・支援者の帰依があった。
重要文化財「仏涅槃図」は、狩野永徳の父・狩野松栄による大作。縦約6メートルの巨大な画面中央に、沙羅双樹の下で静かに入滅する釈迦を描き、その周囲に弟子や菩薩、天人、鳥獣などが集い、悲しむ姿を表している。松栄の柔らかく温雅な筆致と、狩野派らしい壮大な構成が見どころで、釈迦の入滅を通して生と死、涅槃の意味を表現した、16世紀を代表する涅槃図の一つ。

重要文化財「仏涅槃図」 狩野松栄筆 室町時代・永禄6年(1563) 大徳寺蔵
前期展示 10/14(水)~11/8(日)
「織田信長像」は、狩野永徳が手掛けた織田信長像。足利義昭から許された桐紋と織田家の木瓜紋を配した肩衣袴姿で、脇差をさし扇子を持つ。細面に切れ長の目、眉間のシワから強い意志や神経質な性格がうかがえる。近年修復が行われ、表の彩色と裏彩色が大きく異なっていることが判明。豊臣秀吉の意図かなど、様々な憶測を呼んでいる。

「織田信長像」 狩野永徳筆 安土桃山時代・天正12年(1584) 大徳寺蔵 後期展示 11/10(火)~12/6(日)
第四章は「江戸時代の名僧」。17世紀、大徳寺では江戸幕府の統制強化により「紫衣事件」が起こり、沢庵宗彭や玉室宗珀らが処罰された。しかし江月宗玩(こうげつそうがん)の尽力で釈放され、3人は寛永13(1636)年に大燈国師300年遠忌を行うなど、大徳寺の再興に努めた。
大徳寺龍光院が所蔵する重要文化財「油滴天目」は、黒地の碗に銀色や金色の美しい油滴(ゆてき)状の斑紋と精緻な螺鈿の天目台が付属する極めて貴重な名碗。堺の豪商・津田宗及から江月宗玩を経て、代々大徳寺龍光院に所蔵されている。小堀遠州が選んだ「中興名物」の一つでもある。

重要文化財「油滴天目」 中国北方 金時代・12~13世紀 京都・龍光院蔵 11/25(水)~12/6(日)展示
「沢庵宗彭像」自賛は、幕府に毅然と抗議した「紫衣事件」による出羽国(山形県)への配流から赦免され、京都に戻っていた時期の肖像画(頂相)。自賛には、激動の人生を歩みつつも世俗の権力や名声に一切執着しない、禅僧としての不敵かつ泰然とした境地が綴られている。

「沢庵宗彭像」 自賛 江戸時代・寛永11年(1634) 京都・聚光院蔵 前期展示 10/14(水)~11/8(日)
第五章は「禅宗美術の精華」。大徳寺には、戦国武将や町衆の庇護によって、禅の歴史を伝える貴重な中国・朝鮮の美術品や、日本美術を代表する壮麗な襖絵が蓄積された。本章では、これらの禅宗美術の名品と、大徳寺本坊・塔頭を彩る優れた障壁画を紹介する。
重要文化財「百鬼夜行絵巻」は、室町時代の絵師・土佐光信の作と伝えられる大徳寺塔頭・真珠庵に伝わる妖怪絵巻の傑作。台所用品や法具などの日常の道具が妖怪(付喪神)と化して夜を練り歩く姿が描かれ、のちの日本の妖怪表現に大きな影響を与えた。同種の百鬼夜行絵巻の原画的な存在。

重要文化財「百鬼夜行絵巻」(部分) 伝土佐光信筆 室町時代・15世紀 京都・真珠庵蔵 半期で巻替え
国宝「琴棋書画図襖」は、中国の文人が嗜むべき「琴(きん・音楽)・棋(き・囲碁)・書(しょ・書道)・画(が・絵画)」の四芸の様子が水墨で描かれた名品。聚光院の障壁画:方丈の「檀那の間」などに飾られており、若き日の狩野永徳のエネルギッシュで気品ある筆さばきが見事に表されている。

国宝「琴棋書画図襖」(部分) 狩野永徳筆 室町時代・16世紀 京都・聚光院蔵
後期展示 11/10(火)~12/6(日)
終章は「禅とともに――大徳寺三門の世界」。大徳寺は戦乱などで焼失と復興を繰り返し、人々の心の拠り所となってきた。特に千利休が上層を造営した三門「金毛閣」は大徳寺の象徴。本展では、通常非公開の三門楼上に安置される釈迦三尊像と千利休立像を紹介し、大徳寺が受け継いできた禅の精神に迫る。

大徳寺三門再現パース図 ※展示イメージ
「千利休立像」は、豊臣秀吉の怒りを招いた「利休像」の後継像。利休は大徳寺三門の増築・寄進に関わった際、楼上に自身の木像を安置され、これが秀吉の怒りを買い、切腹の大きな口実となった。旧像は後に破壊されたとされる。現在の像は江戸後期から明治期に再興・寄進され、利休の遺徳を偲ぶため、明治期に三門へ安置された。

「千利休立像」 体部:田中浄慶作 頭部:天保11年(1840) 体部:明治2年(1869) 大徳寺蔵(三門安置)
通期展示
本展は、時代を彩った人物たちを魅了してきた名品の数々を通して、その圧倒的な存在感と700年の時を超えた精神性を、上野で体感できる貴重な機会となることだろう。
【観覧券】
一般 2,300円(2.100円) 大学生 1,300円(1.100円) 高校生 900円(700円)
※( )内は前売券
※販売期間 前売券:8月7日(金)~10月13日(火) 当日券:10月14日(水)~12月6日(日)
※チケットの詳細はチケットページをご確認ください。https://daitokuji2026.exhn.jp/ticket/
※いずれも消費税込。
※中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に、生徒手帳、障がい者手帳等をご提示ください。
※本展は事前予約不要です。混雑時はお待ちいただく可能性がございます。
※東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を1,100円(200円割引)でお求めいただけます。正門チケット売場(窓口)にて、キャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証をご提示ください。
※本展チケットで、会期中観覧当日に限り東博コレクション展(平常展)もご覧いただけます。
※11月30日は大徳寺展のみ開館(東博コレクション展は休館日のため観覧不可)
※一度購入されたチケットの券種変更・払い戻し・再発行はいたしません。
※本展チケットは転売を禁止しております。不正に購入されたチケットに関するトラブルについては一切責任を負いませんので、ご注意ください。
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